Research
研究活動
01
思考としての音楽という考え方で、西洋音楽や民族音楽という枠を越えて、人間の営みとしての音楽を、演奏実践から考えている。音楽自体が思考であること、さらに人間の身体を通じて生み出される思考であることから、身体的思考physical thinkingとして音楽を考えている。
☆2021『お茶の水音楽論集』第23号、執筆予定
02
音楽と儀礼の関係を、演奏実践の立場から考えている。また、具体的に、カトリック教会の音楽に関して、第二バチカン公会議以降の典礼と音楽とのつながりを、現代の音楽学の視点から研究。
☆2006 「日本におけるカトリックの新しい典礼聖歌-高田三郎と新垣壬敏の作曲による聖歌を中心に」、『礼拝音楽研究』第5号、pp. 33-53.
03
柴田南雄作曲によるシアター・ピースを称される合唱作品群に関する研究。演奏者として関わりながら、その演奏実践を通じて、合唱という音楽行動の共同存在的な様相を解明した。演奏活動における柴田南雄作品の初演、再演と関連する。
☆2012 『合唱の思考―柴田南雄論の試み』、東京:春秋社.
04
観光と音楽の関わりについて、無形文化財および音楽祭の両観点からフィールドワークを中心にした研究活動。江差追分、鹿角市の花輪ばやしと大湯大太鼓、八戸市のえんぶりと三社大祭、および北海道各地での音楽祭に関する調査活動。
☆2005 『都市の祭礼ー山・鉾・屋台と囃子』所収、「祭礼と観光のダイナミズムー鹿角市の花輪ばやしを例としてー」、pp. 433-458、東京:岩田書院.
05
ドイツの哲学者、マルティン・ハイデッガーの存在論と芸術論をもとにして、西洋の現代音楽や歌曲などの演奏に関する現象学的、存在論的な研究。
☆1990 "Music as constellations in the sound field: from the aspect of performance", in Musics beyond cultural boundaries. pp. 141-147, Tokyo & Osaka: Mita Press.